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漆(うるし) |
日本古来の塗装方法であり、漆の木より採取した樹液(木漆)を原料として精製し塗料としたものである。味わい深い光沢と優美な仕上りで愛用されている。また最高級工程として、本堅地、布巻、蝋色が高く評価され、銘木床用材として巾広く使用されている。布巻とは、木地素材の上に寒冷沙を張りその上に下地をつけるもの、本堅地とは下地の材質の種類を表わし、下地に漆用との粉と生漆を混ぜ合わせたものを使う。この他には、との粉とにかわを使った泥地等がある。蝋色とは、上塗したものをハケ目、ほこり等を取るために炭で研ぎ改めて艶出ししたものである。 |
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本堅地・布巻・蝋色仕上げの工程 |
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下地用に漆用との粉と生漆を混ぜ合わせる |
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漆塗りの作業 |
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1.布張り |
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2.荒地付 |
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3.荒地研 |
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4.仕上下地付 |
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5.下地研 |
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6.中塗 |
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7.2度目中塗 |
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8.上塗(仕上塗) |
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9.蝋色研(仕上研) |
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10.蝋色(蝋出し) |
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11.蝋消し |
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以上15〜18工程が一般的である。 |
ふき漆は、ふき回数によりさまざまであるが、最低8〜10回ふき上げないと、味わいは出ない。 |
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